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介護職種の中でも営業職より!!【福祉用具専門相談員】になるメリット・デメリット

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こんにちは、ノブです!
ぼくがもともと働いていたブラック企業も福祉系の会社でした。 福祉用具レンタルという部署におり、介護保険適用の方に、杖や車椅子・ベッドなどの福祉用具をレンタルする仕事です。
ただ、福祉系と言っても一般的にイメージする『介護職』とは違い『営業マン』に近い職種になるのでどんな仕事内容なのか知らない方のために参考になるようなお話をしていきたいと思います。

ぼくがいた会社はブラックな会社ではありましたが、福祉用具貸与事業者(レンタル会社)にはそれなりに魅力がある職種でもあります。【 給与面】であったり、どんな会社は避けた方がよくて【狙い目の会社のポイント】などもお伝えしていくのでご参考にしてください。

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目次

 【福祉用具専門相談員】って、どんな仕事?

福祉用具専門相談員とは、高齢の方で現状の生活で何か不具合や不安があった際に『福祉用具』を活用していままでと、できる限り同じ生活をおくれるようサポートする職種になります。

例えば、

『歩くのが不安定になってきて外出が減ってきている』

『 最近躓きやすくなった』

こんな方がいた時には、転倒予防・外出機会低減予防のために【杖の販売・レンタルの提案】【歩行器のレンタル】を行いその人が「いままでできていたことを続けていけるよう」陰ながらサポートしていく仕事になります!
一般的なイメージの介護職員とは違い、『おむつ交換・食事の介助・入浴の介助』などはなく、

・【福祉用具の取扱の説明・設置】
・【CM(ケアマネージャー)への営業】
・【書類作成】

などがメインになってくるので 『介護職=汚い』 というイメージとは少し異なった職種です。
もちろん高齢の方が使われているので、ご自身で用具を清掃したりするのは困難なため食べかすや埃まみれになっていたりと汚くなっているものを清掃する必要はあったりします・・・
それでも、おむつを取り替えたりするよりはテクニックも入りませんし簡単です。 自分の家の物置に置きっぱなしになった物の清掃とさして変わりありません。

さらに言うと、大手の会社であれば在庫などを持っていたりするため用具自体を交換してしまえば済む話なので自分自身で清掃するという手間もそれほど必要ないでしょう。
また、卸会社(企業向けに福祉用具を貸している会社)などもいるため、だいたいの会社は交換品と差し替えてしまえば汚れたものを無理に自分で清掃する必要はなく搬入・搬出・調整ができれば問題ありません。
他の介護職に比べて、『福祉用具専門相談員』は比較的【営業より】の職種になっているので

介護職はちょっと、でも仕事が見つからない・・・

という方には、いい選択肢となり得るかもしれません。

 福祉用具専門相談員のより【具体的な仕事内容】は、どんなことをするの?

福祉用具専門相談員の『お客様』は、大きく分ければ【既存のご利用者】【新規のご利用者】になります。

既存の方とは、すでに用具をレンタルしてもらっている人でありその方たちに対して

・用具の不具合、故障の確認 ・利用者の状態が変化して合わなくなっていないかの確認
・使用状況の確認、計画書の作成
・他の用具の必要性を把握

といった、【モニタリング(状況確認)】・【調整(高さや配置など)】・【継続の計画書作成(目標や用具の必要性を記したもの)業務】を行います。
福祉用具レンタルも介護保険を利用し、料金の7〜9割は地方と国の税金から支出されているため必要書類を作成しておく義務があり計画書やモニタリング書類の作成はつきまとってきます。

新規の方に対しては、

・生活の中でどんなことに困っているのか?
・どんな用具を使えば、その困っていることを軽減・解消できるのかアセスメント(要望の聞き取り)を行います。

アセスメントをもとに、【選定・用具の設置・取り扱い方法の説明】などを行い実際に用具を導入していきます。 その際に、契約などを行い料金や利用上の説明などをするのも福祉用具専門相談員の仕事です。

そして、利用者を紹介してもらうには【営業活動】が不可欠になってくるため営業が福祉用具専門相談員の最も重要な仕事になります。
主には、『居宅介護支援事業所』『地域包括支援センター』にいる【ケアマネジャー(CM)】に対して

・CMが担当している人に、日常生活でお困りの方がいないか?
・新しく出た用具の紹介
・既存利用者の状況報告

などが主な営業活動です。

特に、ぼくがこの中で1番大事な営業活動だと思っているのが、既存利用者の状況報告です!

もし、あなたが少しでも福祉用具専門相談員の仕事に興味を持ったなら覚えておいてください。CMが欲しているのは、「事業所の利点」「新商品の情報」ではなく、

自分が担当している利用者の身体・精神状態変化の情報が1番です。


ぼくが思うには、福祉用具専門相談員の営業は一般的な飛び込み営業よりはまだマシです。 まったく『0』から立ち上げるとなると飛び込み営業が絶対的に必要になってしまいますが、もともと福祉用具レンタル業務を行っている会社であれば、既存のつながりがある居宅・ケアマネジャーがいるので半分ほどはルート営業に近くなっています。
飛び込み営業にしても、煙たがられることはあれど怒鳴りつけられたり塩を撒かれて追い返されることはほぼありません!(まれに、超上から目線のCMもいたりしますのでご注意を・・・)

さらに、会社によっては居宅を同法人で持っている会社もあり社内でご利用者を紹介してもらえるため、より営業は楽になるでしょう(ただし、胡座を描いていると痛い目を見るので注意は必要です!)

 実際、どんな用具を取り扱うのか?

大きく分けると、まず「レンタルできる用具」と「販売のみの用具」に大別できます。 販売のみの用具は、消耗頻度が激しい小物や直接地肌が触れるものなどです。 消耗頻度が激しく、すぐ交換になってしまうものは介護保険の費用を圧迫してしまいますし、直接肌に触れるような用具は衛生的によくないため販売のみになっています。
ただし、お風呂専用の椅子や手すり等、トイレまで歩いて行けないような方向けのポータブルトイレなどは特定福祉用具として購入することができたり住宅改修をして取付けられ、その際1〜3割の負担で購入・工事ができるようになっています。 細かなものまで紹介すると、途方もない数になってしまうため主なレンタル商品を紹介しながら福祉用具専門相談員がどのようなことをするのかお伝えしていきます。 よくイメージしやすいものや実際によくレンタルされるものだと、杖や歩行器・車椅子・ベッドなどがあります。
しかし、福祉用具は思った以上にいろいろな種類があり奥深い職種です。 一部にはなりますが、ぼくが勤めていた時によく使った商品を紹介してみましょう。

・歩行補助杖(多点杖、ロフストランドクラッチ)・歩行器

自力で歩けるけど、少し躓くことが増えてきたと言う方には多点杖などの杖を提案します。不安だから外出が少なくなるといった方が高齢になると増えてきますが、外出機会が減ればより悪化して負のサイクルに陥ってしまいます。 そういった、初段回に多く貸し出すのが杖です。 また、もう少し状態が悪い方や遠方まで買い物に行きたいけど何かに捕まっていないと不安定で歩けないという方に対しては歩行器を提案しています。 前方に体重をあずけるものがあり、疲れた時には座ることもできるため杖よりも安定感があり買い物などにも重宝します。

・車椅子

短い距離の歩行はできるけど、外出の際は歩けない方や歩行困難な方には車椅子が必要になります。 車椅子にも、介助式(他の人に押してもらう)や自走式(自分で漕ぐ)、電動、背中が倒れるものなどさまざまな種類があり、その人の生活状況にあったものを提案することが大切です。 また、車椅子のみを使っている方を見かけることがありますが・・・ あれは、かなりの苦痛です!お尻が痛い!! 車椅子提案の際には、ぜひクッション(付属品)の提案もしてあげてください。

・スロープ

車椅子をレンタルしている方などは、住宅が車椅子対応構造になっていないことがほとんどです。 車椅子対応していない住宅では、段差などがあり車椅子のまま移動ができない場所も多々あります(玄関など)。 その解消法として、スロープもレンタル品がありセットで提案すると専門家っぽくてGOODです。

・手すり

ご自宅内でよく転倒する高齢者は多いです。体力の低下などから、ふらつき・躓きが増えていきます。 転倒をよく繰り返す方には、据え置き式タイプや天井と床で突っ張らせるタイプの手すりを導入することが多いです。 また、床から立ち上がるのがキツくなってきた方にも掴むところができ効果的になります。

・昇降座椅子

床から立ち上がるのがよりキツくなってきた方には、座面が昇降する座椅子なども福祉用具であります! 普段使いもでき、立ち上がりの補助もしてくれるので老老介護の方や一人暮らしの方には強い味方になってくれるでしょう。

・特殊寝台・付属品

特殊寝台とは、ようは介護保険レンタル用のベッドのことです。 モーターがついており、背中が起きたりベッド自体の高さを変えられるものになります。 背中の角度を変えたり、高さを変えることにより利用者本人や介護する家族にとっても楽になります。 介護保険で少しややこしいのが、特殊寝台一式ではなく加点式なところです。「ベッドを持ってきてもらう=眠れる」ような気がしますが、マットレスやサイドレール(転落防止用の柵)などは点数に入ってません。

・リフト・吊り具

かなり重度の方になると、ご家族の負担が大きくなります。 介助で腰を痛めたりすることも少なくありません。特殊寝台から車椅子への移乗などリフトを使えば女性でも楽に行えます。 スリングシート(からだを包んで持ち上げるシート)の使い方にはコツがいりますが、慣れてしまえば短時間でできるようになります。 福祉用具専門相談員も毎日のように触れるものではないため、扱いが苦手な方も多い用具です。サッと扱えると「こいつ、やりおるな!」と株も上がるので是非使い方を覚えてみてください!

・センサー類

高齢になると、夜中に徘徊をしてしまう方も少なからずいらっしゃいます・・・ というか、トイレに行くため夜中に起きてしまう人は多いでしょう。 問題は、『1人でトイレに行くことにリスクがどれだけある人なのか?家族の不安はどの程度なのか?』になります。 問題がある方に対して、ベッドから起き上がった際に音で教えるようなセンサーなども福祉用具にはあります。 ただ、そのような状況では家族への負担がかなり大きくなりつつあるため施設への入所なども検討する頃合いでしょう。

上記以外にも、さまざまな用具がありますし、それぞれの用具にもメーカーごとに何種類もあります。 福祉用具専門相談員は、かなりの量の用具を知っておくことが大切です。
また、取り扱いを間違えると危険な用具もあるため正しい知識と経験が必要になってきます。 それでも、物をいじったりするのが好きな方は新商品などを楽しみながら仕事と向き合える職種なので検討してみてはいかがでしょう?

 福祉用具専門相談員の給与って、実際のところどれくらい??

福祉用具専門相談員の平均年収は、関東県内で340万円前後のようです。決して高い給与がもらえるわけでもなく、むしろ低い方でしょう。
ただ、他の営業職に比べ半ルート営業に近いことや一度契約をしてもらえれば『レンタル』のため借りていただいている期間は売上が持続すること、販売系の営業よりはノルマも低くなる傾向にあります。
もちろん、売上がある程度確保できている会社に限ります! 赤字続きの会社に入ってしまえばノルマは高くなっていきます。
大手の福祉用具貸与事業所の方と話をする機会があったのですが、ぼくが入ったブラックな福祉用具貸与事業所は大手に比べて2倍以上のノルマを課されていました・・・

他の営業職に比べればマシな気はしますが、会社の選定は慎重にするべきでしょう!

また少し希望がある話をすると、介護・福祉系職種の中では営業職よりの職種なので『売上次第』では給与が上がる可能性が大いにあり得ます。 ぼく自身は、ある程度コンスタントに売上を保っていたので年収で400万ほどはありました。
やり手の後輩は、ぼくをすぐ越していき月収で40万を超えていたと聞いてます(正確な金額は怖くて聞けてません・・・)

ある程度、ゆとりを持って仕事をするかバリバリ営業成績を上げて給与アップを狙える、福祉用具専門相談員はそんな職種でもあるのです!

 福祉用具専門相談員として4年間働いて実際に【キツかったこと】【大変だったこと】とは?

福祉用具専門相談員になって、実際に大変だったのは

・介護保険制度の知識をつけなければいけない

・覚える用具が多い(CMは過去の商品を提案してくることも)

などです。

介護保険制度を利用して、用具のレンタルをしているため介護度による借りられる用具の縛りであったり、住宅改修や特定福祉用具の購入などは限度額があったりと単純に貸したり売ったりするだけでなく制度を知っておく必要があります。 また、貸している方に関して制度に則した計画書を作成しておく必要があり、ちゃんとしたものができていないと返戻(料金を返す)という事態になることもあるため介護保険制度を理解しておく必要があるのです。

営業の際にも、CMはより制度に密接に関わるため介護保険制度を何にも知らない福祉用具専門相談員が来ても相手にはしてくれないでしょう。 実務をする上でも営業する上でも、介護保険制度の知識は必要不可欠になってきます。

ただし、介護保険制度を1〜10まで知る必要はありません。基本的には福祉用具レンタルの際に必要な知識を持っていれば充分なので、心配しすぎる必要はないでしょう!

福祉用具専門相談員になって大変だったもう一つの点は、『取り扱う用具の多さ』です。

大別するだけでも、数十点あり、さらに何社ものメーカーが似たような器具を出しています。毎年、新商品も出るため機能や特徴を覚えるだけでもかなりの労力が必要です。

ぼくがいた会社では、月に一回勉強会などしており、メーカーを呼んだりするのが、ぼくの担当でした・・・ 毎回、題材を考えるのと予定を取り付けるのにも苦労しました (他の会社ではあまりないと思います)

またCMも長年やっている方などは、古い型の福祉用具を提示してくることまであります。その際には、同じものがあればそれを持っていけばいいですが廃盤などになってしまっていると、その説明をして似た特徴の商品を即座に提案できるかが腕の見せ所にもなってきます。

そう言った観点からは、卸会社も行なっている福祉用具レンタル会社であれば工場に在庫があり、詳しい方も多いので狙って転職を考えるのもいいでしょう。 その他にも、自助具(力がない方でも箸を持ちやすくしたり、ペットボトルを開けられる道具)などの購入相談もあるため、覚える量は相当量あります。

ただし、もちろん最初から全て覚えておく必要はないのでカタログの準備や大まかな種類を覚えておけばメーカーなどに問い合わせをしてなんとかなるものです。 そのうち、自分の得意な福祉用具ができてきたらそれを売りにして営業していけば売上も上がって行くでしょう。 制度や用具のことで覚えることは多いですが、変わった福祉用具をいじったり提案するのはなかなか楽しいですよ!

 福祉用具貸与事業所で働くために【必要な資格】は?

福祉用具貸与事業を仕事にしたいなら福祉用具専門相談員という資格があり、指定研修を修了する必要があります。
資格取得自体の難易度は高くないですが、8日程度の研修に通学して参加することで取得可能です(土日だけ使ってなども可能なため1ヶ月以上取得に時間がかかる方もいます)。
費用は、6〜7万円ほどと安くはありません。

転職しようとしている会社にもよるでしょうが、無資格でも入社後に会社で取得補助してくれる会社もあるでしょう。 ぼく自身は、介護・福祉系職種に新卒で入社したため未経験で何も資格を持っていない状態で入社しました。 そのため、会社入社数ヶ月は土日を使いながら資格の研修を受け大変だった記憶があります。

もちろん、年齢によっては入社前に資格を持っている人を優先的にとる会社もあるかもしれないので心配な方は転職前に資格を取っておくことも検討しましょう。

 どんな福祉用具会社を選ぶといいのか?
逆に避けるべき会社のポイント

ぼくが、福祉用具専門相談員として4年間働いて『どんな会社は避けるべき』で『狙うべき会社』のポイントなどをお伝えしていきます。

避けるべき会社のポイントは?
・個人でやっている小さい会社
・障害者向けの相談も一緒にやっている会社

 個人でやっている会社は、従業員も少ないため福祉用具専門相談員(営業職員)が全て1人で行わなくては行けません。
営業で仕事を探してくるところから、用具の搬入・設置、契約書の作成及び契約、さらに用具のメンテナンスや交換・修理、急な呼び出しetc・・・

従業員が少なければ、1から10まで全部やらなければなりません!

ぼくがいたところでは、幸いにも事務の方はいたため請求などはやってもらっていましたが他の事柄に関しては営業が基本動くということが多く、時間に追われる日々でした(介護保険の場合には、『国保連』への請求業務があります。本当に個人でやっているところであれば、この請求業務もやる必要があるかもしれないので個人経営の会社は避けるべきです!)。

また、福祉用具つながりで障害者向けの用具を取り扱っている会社も少なからずあるのですが、両方をやるとなるとかなりハードになってきます!

まず、制度上全く別物になってしまうため仕事のやり方が介護保険と障害者向けの用具で申請なども変わってくるので頭が混乱してきます。というか、時間が全く足りなくなり会社に振り回されることが大いに増えてきてしまいます・・・
仕事自体は、悪い仕事ではなく面白い部分も多いのですが自分の根気と体力がもつかになってきてしまうのでオススメはしません。

できることなら、狙うは【福祉業界大手の会社】、もしくは【事務の方がいて分業されている従業員が多い会社】を狙っていくのがいいでしょう!
加えて、【居宅介護支援事業所を併設している会社】であればより営業も楽になるので、法人で検索して確認しておくことをオススメします。

■まとめ

・福祉系職種のため、比較的転職しやすく他の介護系職種よりも営業職よりの仕事

・営業もルート営業が多く一般的な営業職よりもマシ !

・給与面は低いが、成績次第では高所得になる人も!?

・覚えるべき項目は多いが、ものいじりが好きな人にはたまらない

・狙うべきは大手の会社で、分業がされている会社

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